(Editor in Chief) | 13, May, 2020

「もう、これ以上買わんでよし! 〜断捨離断念のマイ・ワードローブ〜」Vol.001_夏靴

「STAY HOME」週間から月間になっている昨今。衣替えついでに断捨離を思い立ち(妻に促されたこともあるが)クローゼットを整理するが、一向に断捨離は進まず。逆に「こんなモノのあったんだ」と再発見。「数年着ていないものはは、今後も着ません」と言う妻の小言に半分諾きながら、6o歳を超えた今「欲しいものはほとんど揃っている」との自戒の念も込めて、自分のワードローブをまとめてみることにした。第一回は夏靴

ワードローブは春夏と秋冬で入れ替える。ニットやコートなどをクリーニング屋さんに預けると同時に、冬にはかなかった靴を手に取りやすい場所に移動する。半年ぶり、夏靴の登場だ。

夏靴の主役はローファー。

中でも何故か冬にはまったくはかないのに、夏はよくはくビットローファーがローテーションの核。《グッチ》の茶色だ。理由は履きやすい、軽い、ボトムとの相性が良い。ただ、最近の裾幅が広いパンツとはマッチしないが。《グッチ》のトラディショナル・シューズであるビットローファーは、映画『フロスト×ニクソン』の中で語られるエピドードが面白い。『TAKE IVY』同様、我がファッション・バイブルでもある映画『アメリカン・グラフィティ』に出演していたロン・ハワードが監督をしている作品だが、彼はロバート・ゼメキスと同様に、当時のトレンドや人気ブランドをストーリーの中に実に巧みに取り入れている。

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話が、横に逸れたが、ビットローファーが好きで、さらに夏っぽいダーティホワイトも購入した。見た目もかわいい。わざとビットやアッパーを汚したローファーも気に入った。ただ、白のレザーシューズって、ニクソンの言葉以上に「女っぽくて」、実際はあまりはいていない。

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白い夏靴といえば、高校生のころ憧れだったホワイトバックス。もう何年も前に「ビームスプラス」で見つけて購入した《オルデン》。内羽根式のスクエアトゥはちょっと邪道だと思ったが、長年の憧れだったので、購入した。ただ、すぐ汚れるので、常に消しゴムで汚れを落とす必要がある。ブルーデニムとの相性が良いのだが、インディゴがホワイトバックスに色移りするので、思ったよりも履く機会が少ない。白い靴ってオフホワイト系のスーツやパンツとコーディネイトしたくなるのだが、これも何か決まりすぎて、気持ち悪い。なかなか、難しいのが白い夏靴だ。

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白以上に夏に活躍してくれるのが、ネイビーの夏靴。

これは、10年ほど前「トゥモローランド」のセールで見つけた《ジャコメッティ》のクロコダイル。プロパーだと手が出ない素材で、サイズもジャストだったので、ひったくるようにして購入した。このブランドは自分の足の形に合うのか、すごく履きやすい。調子に乗って、別のローファーも買ってみたが、ちょっと変わったネイビーのこの靴が一番活躍してくれる。

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これも夏を象徴するような靴、モカシン。ミラノの《トム フォード》で見つけた。これもセールだったが、海外で靴を購入する際、自分のような小さいサイズは比較的売れ残っていてセールになりやすいので、お得だ。モカシンはソールが白いデッキ用のものが多いが、これは通常のラバーソールなので、履きやすい。昔からモカシンを買うときは常にネイビーを選ぶ。トップやショートパンツがネイビーが多いからだろうか。しかも表革よりもスエードがなんとなくマッチする気がする。

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白とネイビー、両方大活躍するのが、《トップサイダー》のキャンバスオックスフォードだ。

このスニーカーについては、思い入れがありすぎて語ることが1万字くらいあるのだが、それ以上の思入れを持っている方が東京・三軒茶屋にいた。セレクトショップセプティズの玉木さんという方だ。私はお逢いしたことがないが、この方が、2011年に1970年代のキャンバスオックスフォードを完全復刻してくれたのだ。その出来栄えの見事さと言ったら、見た瞬間、白二足とネイビー一足を同時に買ったほど。見たのは渋谷の「バックドロップ」のそばの今はない渋谷の「ビームス」だったと思う。白を二足買ったのは、大学生の記憶で、すぐ汚れて、洗うと破けてくるからだ。実際、白は最近渋谷の「パルコ」のスニーカークリーニングに出し、8割くらい綺麗になった。残りの一足はまだ下ろしていていない。さらに復刻が繰り返されたら、ストックを増やして下ろそうかと思っているのだが、残念ながら、その後復刻の話は聞かない。どうにか復刻してほしいが、日本で昔ながらのダイレクトバルカナイズ製法をできる工場がないらしく、不可能なようだ。最近、似たようなキャンバスオックスフォードを見かけたが、玉木さんが復刻したモデルには足元にも及ばない。こんなことなら、あと3足ずつ買っておくのだった。ガンガンはいてガンガン洗いたいのだが、これほど大事にもったいない思いではくスニーカーは他にはない。

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最後は、これも三軒茶屋の古着屋さんで見つけた《フローシャイム》のユマ。通称「コブラバンプ」。箱付き、シューツリー付きだったが、なぜかツリーは《ジョンストン&マーフィー》。《オルデン》のコードバンのローファーは冬でもはくが、このコブラバンプはなぜか夏にしかはかない。私が初めて買った革靴もコブラバンプ(リーガル社製)だった。北海道では寒くて、冬にローファーをはくことがなかったからなのかもしれない。これはコバが張っている分、最近のワイドパンツにも合うかもしれない。

私がファッションに夢中になったきっかけの写真集『TAKE IVY』の中の一枚をアイキャッチ画像にアップした。これも黒のヴァンプ。今見ても惚れ惚れするスタイリングだ。この写真は初めて見た時から今もなお、ずっと心からは離れない。きっと死ぬまで。だからバンプもずっと死ぬまではきつづけようと思う。一夏に一度のペースでいくと、何歳くらいまではけるだろうか。

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さて、今日はどの靴をはこうか、悩むところだが、これをはいて外出できない「コロナ自粛期間」なのであった。