(Editor) | 27, Mar, 2017

doublet

先週の東コレは、撮影や打ち合わせの合間を縫って3ブランド観れました。その中で、いやこれまで観たものの中でも特に素晴らしかったのが《doublet》。

ブランド初となるショーには27体のルックが登場。スタイリストはデミ・デムさん、ヘアメイクにはNORIさん。プロモデルより素人を多く起用したというこのランウェイでは、モデルの私服とコレクションを組み合わせたコーディネイトで披露。ニュース媒体でも読みましたが、モデルの私物に合わせてパンツをカットしたり、前後逆に羽織ったりと、モデル1人ひとりのスタイルに《doublet》を落とし込んでいたエクストリームなショーでした。知り合いも登場していましたが、なるほどその人っぽい出で立ち。もちろんモデル自身が強いというのもあるけど、たくさんの人々のワードローブに受け入れられる、ブランドとしての幅の広さを感じました。
スクリーンショット 2017-03-27 22.19.34 スクリーンショット 2017-03-27 22.19.46 スクリーンショット 2017-03-27 22.18.37

《doublet》を知ったのは2014-15A/Wシーズンから。カタログページのアイテムを探していたときに、別の編集部員が偶然入ったセレクトショップで見つけたという、刺繍が途中でほつれたトップスがきっかけ。丘サーファーをテーマにした次のシーズンから見させてもらっています。《doublet》のテーマが軽妙なところが好き。洒落に富んでいて、それを実際のプロダクトに落とし込むところが上手です。ブランドコンセプトやリリースに、実生活とはかけ離れた難しい熟語や用語が並べられると眠くなってしまう。《doublet》くらい軽い雰囲気で作った服のほうが人々は着たいはず、と思う。
ここ数シーズン、パロディやロゴを用いた見た人に共感やユーモアを感じさせるデザインが一つの潮流になっていますが《doublet》も同じ。そこから少し捻りを加えていて、かつそれをこだわりのある技術で表現しています。Instagramなどで見るだけだとついその“映える”グラフィックや加工にフォーカスされがちだけど、生地や技術に裏打ちされたものづくりというのが《doublet》の持ち味。展示会でデザイナーの井野さんに商品について説明してもらうときに、それを強く感じます。

話が戻りますが、今回のランウェイショーは本当に素晴らしかったです。“勢いのある”というのは、こういうことなんだと。モデルは歩き方もバラバラ。お世辞にも憧れたり真似たいと思わないけど、一度に複数、それもスタイルの違う人たちがテンポの速い音楽を背景に歩く様は得体の知れないパワーを感じました。正直「東コレに人を呼びたいんだったら乃木坂46モデルにTGCやったほうがいいんじゃない?」くらいに思っていました。ムービーも観直したけど、実際にその場で感じられる活気は段違いです。こういうショーがもっと観れたら、ヒカリエの外でももうちょっとお祭り気分になるんじゃないだろうか。

今回のショーを作り上げたチームのみなさんに、心からの拍手を送りたいです。ありがとうございました。

image1

インビテーションには井野さんが描いた似顔絵が。
僕に来たものはどちらかというと、今回の《doublet》のショーをお手伝いした某PRの方に似ています。

 
doublet 2017-18A/W (WWD JAPANより)