| 18, Feb, 2019

PHOTOBOOK JP

国際的なアートブックフェアが、横浜にて2月28日より4日間開催


 昨年3月に開催し好評を博したアートブックフェア「Photobook JP」が今年もやってくる。横浜「大さん橋ホール」の広いスペースに、アートブックを扱う41の出版社や書店などが国内外から集結する。前回話題を呼んだのは、豪華写真家たちが参加した会場限定のタブロイド。無料配布されたが、あっという間に品切れになった。今回の目玉は、写真家・横田大輔氏の作品を扱った「Print House Session」。加藤勝也氏、町口景氏、田中義久氏、町口覚氏の4名のデザイナーが、4つの印刷所とタッグを組み、それぞれが独自の解釈で横田氏の作品を扱う写真集をつくるという試みだ。イベントの仕掛け人の一人であり、オンライン書店「フロットサム ブックス」の店主をつとめる小林孝行氏に話を聞いた。

 

——初回である前回から、大きな変化はありますか?

 写真集のブックフェアという基本から、大きな変更はありません。前回より多くの出展者が集まり、出版社、ギャラリー、書店の他に写真専門学校や印刷会社のブースもあり、より多様化したように思います。

 

——なぜ「Print House Session」を行うのでしょうか?

 印刷の面白さをたくさんの人に知ってもらいたいという思いがありました。同じ作品シリーズでも、印刷やデザイナーがかわることで受ける印象が大きく異なります。4人のデザイナーそれぞれが面白い視点で作品集に取りかかっており、また印刷会社ごとに試みも違います。

 

img359.2横田氏の作品「matter」より

 

——それぞれ、どのような仕上がりになっていますか?

(取材日の)現段階でのお話をしますね。例えば、町口覚さん&藤原印刷のタッグでは、『MBSテック』という布のような紙を用いて、町口さんが実際に長野の藤原印刷まで足を運んで見て決めた印刷機で印刷するそうです。町口景さん&サンエムカラーでは、マット系アート紙と金箔入りの和紙に『8K』の超高精細印刷を用いています。田中義久さん&ライブアートブックスでは、とても薄い紙に印刷し、起こりうる印刷時のヨレや皺、製本時における普通“失敗”とされるような過程も作品集に生かす試みとなるようです。加藤勝也さん&山田写真製版所では、4色カラーとダブルトーンの2種類の印刷で、特にダブルトーンでは墨と金というあまり聞いたことのない組み合わせで、製本も一番凝ったものになりそうです。凝った造本もあれば、造本自体はすごく一般的な製本もあり、同じ作品シリーズからつくられたとは思えない作品集になっているのではないかと思いますね。

 

——最後に、小林さんのオススメするPhotobook JPの楽しみ方とは?

 パーソナルな作品や写真とはなにかを問いかける本、社会的な問題にフォーカスした本など多種多様な写真集がありますが、会場では世間の評価や市場的な価値などにとらわれず自分だけの一冊を見つけてほしいですね。『世界中のほとんどの人にわかってもらえないかもしれないけど、自分だけはこの作家のこの写真集のよさがわかってる』という作家もしくは出版社との共犯関係みたいな意識ができると最高だなと思います。

 

(イベント情報)

Photobook JP
TERM 2月28日〜3月3日
PLACE 大さん橋ホール
ADDRESS 神奈川県横浜市中区海岸通1丁目
OPENING HOURS 10:00〜18:00(最終日は17:00まで)
URL photobookjp.online
※入場には要事前登録

 

「Print House Session」の舞台裏がこちらから覗けます。
https://note.mu/pbjp