Them magazine

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ART
Nov 12, 2020
By KO UEOKA

CLAIRE TABOURET | Lockdown Self-portraits

今、改めて自分と向き合うこと

 

突如世界を襲った新型コロナウイルスによって、多くの人々は家の中に閉じこもることを強いられた。その間、身の回りを整理したり、生活態度を見直してみたりして、改めて自分自身と向き合った人も多いのではないだろうか。それは、アーティストも然り。ロサンゼルスを拠点に活動するフランス人アーティスト、クレア・タブレは、ロックダウンの最中、自分の姿を描き始めることにした。それまでは他者を描く対象としていた彼女だが、自分と対峙するという予期せぬ機会に新たな発見があったのだろうか。一枚を描き終えるだけでは飽き足らず、何枚も何枚も、まるで日記を書くかのようにどんどん筆を走らせることに。

 

 

 

 

 

そうして描き溜められたセルフポートレイト作品が展開されるのが、六本木の「ペロタン東京」で行われる今展だ。キャンバスに描かれた彼女は、フーディなどカジュアルな装いや、裸体にガウンを羽織っただけの姿であり、自宅だからこその静謐でリラックスしたひとときが感じられる。背景はイエローやグリーン、ブラウンといった色で潰されており、その状況は伺うことができない。彼女の持ち味とも言えるルーズなブラシストロークや、水分を多く含んだインクが滴る色彩効果も健在で、塗りつぶされたプライベート空間や垂れるインクがほのめかす脆弱さが、作品にどこか緊張感をもたらしてもいる。表情から読み取りきれない複雑な感情は、揺れ動く時代を映す鏡でもある。

ロックダウン・セルフポートレイツ

TERM 11月19日~12月31日
PLACE ペロタン東京
ADDRESS 東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル1階
OPENING HOURS 11:00-–19:00(木-土)
URL perrotin.com

CLAIRE TABOURET

クレア・タブレ 1981年、フランス・ペルテュイ生まれ。06年、パリ国立高等美術学校を卒業。2015年よりスタートした作品シリーズ「Make Up」が著名。2020F/Wには《アグ》とのコラボレーション・コレクションを発表。日本での個展は今回が初めて。

 

 

Photo Credit_ ©Marten Elder, Courtesy of Perrotin

Edit_KO UEOKA.

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