Aug 10, 2021
By MITSUGU TAKAHASHI
「シャレーオート」展 シャルロット・ペリアンとジョゼ・ザニーネ・カルダスが手掛けた家具
「シャレーオート」展 シャルロット・ペリアンとジョゼ・ザニーネ・カルダス 偉大な建築家、デザイナーが手掛けた家具
2021年8月25日(水)~ 9 月 5日(日)までの12日間、新宿伊勢丹店内のISETAN THE SPACEにて展示販売会「シャレーオート」展が開催される。国内で世界中のヴィンテージモダン家具を展開する2つのギャラリー「ATELIER GALLERY」と「Objet d’ art」がコラボレーションしたことによって今回の展示会が実現。ラグジュアリーな山小屋をテーマに、Les Arcsプロジェクトでデザインやセレクトを行ったシャルロット・ペリアンと、ブラジルを代表するデザイナーのジョゼ・ザニーネ・カルダスの家具作品を中心に、独自の空間コーディネートと展示販売を行うエキシビジョンが開かれる。雪山の中にあり自然と建築と家具が調和したLes Arcs 1800の小さな一室を再現するインスタレーションなどを用いて、住環境や家具への視点がより豊かなものになるようなインスピレーション溢れる内容となっている。
今回の展示会で家具作品を出展するシャルロット・ぺリアンは、インテリアデザインの領域を超えた家具のデザインや住宅設備の設計のほか、サヴォア地方レザルクのスキーリゾート施設での経験を経て「家具と建築と環境の調和」という概念を築いた。ジョゼ・ザニーネ・カルダスはブラジルの近代建築の礎を築いたルシオ・コスタやオスカー・ニーマイヤーといった現代建築の巨匠たちと仕事を共にしたことで時代の主流であったアカデミズムの超越を果たした。また、使用する木材のもともとのヒビ割れや曲線をうまく生かしたザニーネの作品は、オーガニックで彫刻的な特徴を持ち、彼はそうした自らの作品群を森林破壊に抗議する意味を込めて「訴える家具」と称した。
この2人のデザイナーに共通しているのは木材を見事に美しく繊細な作品へと生まれ変わらせる独自の美を識別する眼識を持っている点にある。現代人の自然への回帰が見られる時代の潮流の中で、本展ではこの2人が提唱した空間や素材の新しい捉え方に大きく着目し、家具とインテリアコーディネートの魅力を見つめ直した上で、またそこに新たな価値と創造性を見出すことが目的とされている。さらに、ピエール・シャポーやセルジオ・ロドリゲス、オスカー・ニーマイヤーの家具作品など日本での紹介機会が大変稀なラインナップも販売予定だ。
自然への尊敬と人間の心地よい居住空間に根ざした視点から、素材の組み合わせや造形に新しい発見のある家具の作品群を、今回の展示会に訪れ間近で感じとってみてはいかがだろうか。
【開催情報】
展覧会名: 「シャレーオート」展 ~シャルロット・ペリアンとジョゼ・ザニーネ・カルダス 偉大な建築家、デザイナーが手掛けた家具~
開催日時:2021年8月25日(水)~ 9 月 5日(日)
開催時間:午前 10 時~午後 8 時(入場は午後 7時 30 分まで)
会場:伊勢丹新宿店本館2階
〒160-0022 東京都新宿区新宿3-14-1
【問合わせ先】
TEL. 03-6276-5323