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ART
Nov 22, 2021
By THEM MAGAZINE

榎本マリコ氏の個展「もりのなか・In the Woods」が開催

榎本マリコ氏の個展「もりのなか・In the Woods」が開催


11月29日~12月6日の期間中、アートプロジェクトプロデュース集団「WATOWA GALLERY」のプロデュースにより、画家・榎本マリコ氏の個展「もりのなか・In the Woods」を、渋谷二丁目に位置するオルタナティブスペース「elephant STUDIO」にて開催することを発表した。

 

書籍やCDジャケット、演劇のビジュアルなどでアートワークを手がけてきた榎本氏は、植物や動物が顔を覆うポートレート作品を発表し、国内外で人気を博している。本展「もりのなか・In the Woods」では、これまで匿名の人物を描いてきた榎本氏が、初めて実の娘たちをモデルに森をイメージして描いた新シリーズを発表する。

 

Mariko Enomoto
WATOWA GALLERY

本展覧会のテーマでもある森は、都会の忙しない日常から逃れるシェルターやある種のユートピアとして人々に癒しを与える存在でもある反面、迷い込むとそこから脱することができない檻にもなりうる閉塞した環境である。いわば、人知を超えた独自のシステムを持つ、制御不能な恐ろしい生命体とも言える。また、森では異なる時間軸を持つ動植物が共存している。例えば300年前からそこにある巨木や、人間よりも短い時間で一生を終える動物、そして数時間で死骸となる微生物、その空隙をゆっくりと流れていく水など、多様な生を持つ有機体が集合することで成り立っているものでもある。さらに、東京などの大都市において乱立するビル群もまた森になぞらえることができ、森としての都市はわたしたちの日々の暮らしにも密着したものとなっている。このように、現代において森というモチーフは様々な隠喩を含みうるものであることがわかる。

 

榎本氏は今回の個展に対して次のように述べている。

「ここ数ヶ月、森をイメージした絵を描いています。 森は私の暮らす日常とはかけ離れた存在ですが、ただそこにあると想像するだけでニュートラルな自分に立ち戻るスイッチのような存在であると感じたからです。 閉ざされて、底知れぬ恐怖や厳しさがありながら全ての生命を許容し循環、淘汰させる森は、まるで変容し続ける世界のようでもあって、私はものすごく小さいけれど否が応でも世界の一部であるということを思い出させてくれるのです。(なぜならただ存在するだけで、これほどまでに様々な事象に翻弄させられているのですから。)またこれまでは匿名のモデル達を描いてきましたが、今回はより温度の感じられる作品を描きたいと強く思い娘達の姿を描きました。 繁茂する名も知らない草花や虫達を私の小さな娘達の姿に重ね、異なる時間軸や未知なる世界を、あらゆるものの智慧を借りながら未来へ進んでいく子供達の恐れながらも生を紡いでいく姿をイメージしました。」

 

今回の展示会より「WATOWA GALLERY」の所属アーティストとなり、画家として新たなステージへと歩みを進める榎本マリコ氏。本展を通して、実の娘をモデルに起用することで個別的で具体的な温度を帯びた顔のないポートレートと、森の多面的な性質との出会いは、彼女の作品に対してより広く、そして深い解釈を開くことができるだろう。

 

 

【発売情報】

MARIKO ENOMOTO SOLO EXHIBITION

「もりのなか・In the Woods」

 

会期   2021年11月29日(月) – 12月6日 (月) 12:00 – 19:00

 

会場   elephant STUDIO 1,2F(東京都渋谷区渋谷2-7-4)

 

来場   右記URLhttps://artsticker.app/share/events/947)から予約可能。

 

料金  500円(税込)〜

*¥500から⾃⾝で⾦額を決定するドネーションシステム
にて観覧可能。(ミニマム500円から⼊場料を⾃⾝で決定し、それが若⼿アーティスト⽀援のためのドネーションとなるシステム。アーティスト支援と国内アートシーンの活性化を目的としたアートアワード WATOWA ART AWARD 2021 EXHIBITION に寄付される。)

*12月2日(木)は観覧無料。

 

主催   WATOWA GALLERY

WEB.   http://www.watowa.jp

Instagram. @watowagallery

CONTACT. info@watowa.jp *メールのみ

イベントページ

www.watowa.jp/news/2021/11/marikoenomoto-inthewoods.html

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