Dec 20, 2024
By THEM MAGAZINE
Visiting Vintage Store Vol.3「Allergy」
夢と陶酔の古着屋
中野駅南口から歩くこと5分、線路沿いに東に向かう一方通行の千光前通りに「アレジー」はある。オーナーの南昌平(みなみ・しょうへい)氏は2024年11月1日に「アレジー」をオープンさせた。
学生街、ビジネス街、住宅街と様々な顔を持つ中野エリアだが、決して古着屋の数が多いとは言えない。そんなヴィンテージ未開の街で古着屋をオープンした理由について「中野が好きだから」と南氏は語る。立地については、路面で日当たりがいいところを探していたところ、もともと通っていた2軒隣のコーヒーショップ「calmside」のオーナーに教えてもらい、今の物件を知ったとのこと。また、中野という土地柄、この店を目掛けて来てくれる古着好きのお客さんや物珍しさから入店する地元の住民の方まで、客層は多岐に渡る。
独立のきっかけとなったのは今までお世話になったお店や恩人の方々から受けた“楽しい”気持ちになるショップを作りたいと思いがあったからだという。新しいコミュニティ、新しい場所、今まで古着に触れてこなかった人に、これまで経験した“楽しい”を共有できるお店を作りたいという思いがある南氏にとっては絶好の立地なのである。空間設計及び什器備品のデザインはLAFの山越裕之氏に拠る。
現在アレジーの店頭に並ぶ商品は、すべて秋に約1ヶ月滞在したアメリカで買い付けた商品で構成される。今後もアメリカで買い付けを行う南氏が“今着たい”、気分のヴィンテージを、その時々のテンションでレイアウトで提案している。
そのため、ヴィンテージのデニムやニット類から、2000年代のスポーツアイテムまで幅広いセレクト内容となっている。ヴィンテージとレギュラーアイテムが混ざった状態で什器に並べられているため、一点一点じっくり見ていくことをお勧めする。
《コロンビア》のスノーボードライン「CONVERT」のクレイジーパターンのジャケットや、《10x》のリアルツリーカモジャケットなど年代は浅いが雰囲気のあるアイテムもこの店の注目アイテム。シューズも《オールデン》や《アレン・エドモンズ》、《ステイシーアダムス》といった老舗ブランドのレザーシューズから、U.S.ARMYのミッキーブーツなどのボリュームがあるシューズまで多様なセレクションだ。
南氏は顧客の雰囲気を見て、その人に合ったアイテムを提案するスタイルを大事にしていきたいと語る。独立のきっかけも人だったからこそ、人となりを見て和気藹々と話してアイテムの提案をするスタイルが好みだという。今後も基本的には南氏一人でアレジーの店頭に立つ予定とのこと。店内に流れる『キリンジ』のサウンドのように緻密に作り込まれた店内で、ぜひお気に入りの一着を見つけて欲しい。
(SHOP DATA)
OPENING_2024年11月1日
ADDRES_東京都中野区中野2-11-3-103
SHOP HOURS_14:00~21:00
INSTAGRAM_@allergy_nakano
[商品割合] VINTAGE20%:REGULAR80%
[国別割合] USA90%:EURO10%