植物×ファッションもフォローされていて、今号に登場するのはジョナサン・アンダーソン。イギリス人フローリストSimone Goochをインタビュアーにおき、伝説的なイギリス人フローリストConstance Spryの作品を軸に、ジョナサン自身と花、そして《ロエベ》と花の関わり方について語られています。
ジョナサンがクリエイティブ・ディレクターに就任した後の《ロエベ》は、花や植物との関係性を深めています。昨年リニューアルされたマドリード旗艦店には恒久的にフラワーショップが併設され、今年は写真家スティーブン・マイゼルとのコラボレーションでフラワーアレンジメントのカレンダーを制作。《ロエベ》今冬のカプセルコレクションの、ウィリアム・モリスとのコラボレーションもやはり植物と花がモチーフです。テキスタイルにおける草花の表現だけではなく、服以外のカルチャーとしてブランドイメージに巻き込もうとしている。
彼がさまざまなインタビューで話すとおり、《ロエベ》は多方向的にさまざまなカルチャーをフォローアップし、ファッションのみならずカルチャーを感じられるブランドを目指している点がよくわかります。《ロエベ》は「ロエベ クラフト プライズ」も今年より開始し、バッグの縫製とはまた別の”クラフトマンシップ”も援助。今後はどのような分野と取り組んでいくのかも楽しみです。
この雑誌を読んで気づいたのは、僕にとって花は僕の生活には存在せず、ただ写真集で眺めるような存在になっていること……。これじゃいけない。花の匂いを嗅ぐような機会がないので、ドリスのような立派なガーデンは無理でも、まず自分の部屋で一輪の花を育てるところから始めてみようか。ひとまず、自分の好きな花ぐらいは言えるようにしたいところです。
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上岡