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FASHION
Apr 14, 2020
By TORU UKON (Editor in Chief)

【これ、買いました。#008】《SOFFE》の3枚パックTシャツ

ボタンダウンシャツのインナーにTシャツを着ますか?

 

そもそもボタンダウンシャツ自体着ないか。

 

私はボタンダウンシャツの第二ボタンの下から覗く白いTシャツに美学を持っています。それは映画『アメリカングラフィティ』のカート(リチャード・ドレイファス)の影響です。このブログで以前書いたと思いますが、カートは半袖のマドラスチェックの下に《ジョッキー》のハイネック気味のTシャツを着ていました。自分の中では、あの着こなしがボタンダウンシャツとTシャツのコーディネイトの完成形です。10代のころまで、自分もそれを完コピしてました。

 

しかし、残念ながら、《ジョッキー》のあのモデルは今は存在しません。古着屋さんやネットなど、今でも時間があれば探しているのですが、この20年間で見かけたのは一度。しかし、色はベージュでした。

 

《ジョッキー》のない時代を生きることになった僕は、その後(ボタンダウンシャツのインナーに着る)Tシャツ難民になりました。数年前までは、「ベルベルジン」にある《フルーツ オブ ザ ルーム》の70年代か80年代のアメリカ製のヴィンテージにたどり着きました。これも悪くはないのですが、リブのネックの幅が短いのが難点。なるべく、幅広のネックを探して着ています。しかし、基本大きめのサイズを乾燥機でガンガン縮ませて着るのが好きなので、次第にリブが短くなる宿命には逆らえません。

 

そんな時、「原宿キャシディ」の八木沢さんに教えてもらったのが、今回紹介する《SOFFE》です。

 

1946年創業の歴史あるこのブランド、US NAVYに支給されている3枚パックの「ミリタリーTシャツ」。親父にはたまらないアメリカ製。ブランド名の通り、柔らかい着心地が最大の魅力ですが、私は昔ながらのバインダーネックが気に入りました。最近リブネックばかりで、バインダーネックってあまり見かけませんが、このごつい、幅広のネック、好きです。ボタンダウンシャツの下からでも控えめながら存在感を主張しています。《ジョッキー》のハイネックには敵いませんが。

もちろん、こちらも乾燥機にかけて着ようと思っておりましたが、縮率がイマイチのようです。まだ、1度しか乾燥機にかけていないので、もう少し炙りを入れたほうがいいのかもしれません。ちなみに自分はMサイズを購入し、ほぼジャストで着ています。(下のモデルは私ではありません)

ボタンダウンシャツのインナーに着るTシャツはネックの幅ももちろんですが、フィット感も大切です。伸び伸びでもダメ出し、ピシッと詰まっていても息苦しい。適度なフィット感が求められるのですが、この適度が難しい。僕は、メーカーに期待せず、自分で洗濯と乾燥機によって、適度なフィット感を作り上げるしかない、という結論に達しました。ただ、辛いのが家の近所にコインランドリーがないこと。自宅の火力の弱い(電気)乾燥機では、適度なフィット感を作り上げるのは無理。中華屋さんの炒飯が家で作れないと同じ。仕方ないなので、今の所はリュックにTシャツを詰めて、15分ほど歩いた所にあるコインランドリーに通っています。以前、スタイリストの野口強さんと話していたら、彼の家には外国製の火力の強い(ガス)乾燥機が備え付けれらているそうです。ジーパンなど取り出すときは、メタルボタンに触れて火傷しそうになった、と話していました。羨ましい。そんな強力な乾燥機がうちにもあったら、どんなに幸せだろう。適度なフィット感のネックが出来上がったTシャツをボタンダウンシャツの下に着る喜び。ボタンダウンシャツを着ない人にはわからないだろうな。(わからなくても全然OKなんでしょうが)

 

価格はネット上では、¥3000台〜¥6000台までと、なぜか幅があります。

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