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Them magazineがチェックする海外からのホットトピック。2020/05/13
今回は逆輸入的な『あつまれどうぶつの森』に関してのトピックをまとめてみました。日本だけでなく、海外でもかなりの盛り上がりを見せるこのゲームの魅力に迫ります。
ラッパーのリル・ナズ・Xや映画『キャプテン・マーベル』や『ルーム』で知られるアカデミー賞女優のブリー・ラーソン、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで主役を演じたイライジャ・ウッド(彼は一般人の島に遊びに行った際、礼儀正しいと話題になっていました)もハマっている『あつまれどうぶつの森』。
先日、《サンディー リアン》に続いて、《ヴァレンティノ》と《マークジェイコブス》、《テンボックス》が正式に参加したことで同コレクションのデザインをゲーム内で楽しめると話題になりました。“マイデザイン”として、様々なブランドの洋服を再現して共有するのが一種のムーブメントになっており、それにブランドが公式にデザインを共有したわけです。一般の人々が作成した“マイデザイン”もかなりの完成度。モデルのフェルナンダ・リーも《シャネル》や《セシル バンセン》、《エコーズラッタ》などの“マイデザイン”を公開していますが、ランウェイモデルらしい再現度の高さですよ。
《ヴァレンティノ》
《マークジェイコブス》
フェルナンダが制作した“マイデザイン”
そんな様々な“マイデザイン”をまとめたバーチャルショップアカウント「NOOK STREET MARKET」が存在するというのもおもしろいですよね。某有名ショップのロゴをオマージュしているウィットに富んだアカウントです。ぜひチェックしてみてください。
また、『あつまれどうぶつの森』の波はファッション業界のみならずアートにも。
米国ニューヨークの「メトロポリタン美術館」は、デジタル化した40万点の作品を公開しましたが、ロサンジェルスにある「J・ポール・ゲッティ美術館」の所蔵するコレクションも公開され、自分の島に作品を飾ることが可能になりました。
作品を公開して共有するだけでなく、なんと北京の798芸術区にある私設美術館「木木美術館」(M WOODS)は、バーチャル美術館をオープン。デイヴィッド・ホックニーやアンディ・ウォーホルなど、同館で開催された過去の展覧会を再現しています。閉館中にVRで館内を公開する美術館も多いですが、ゲーム内で再現するというプレゼンテーションが一味違います。
バーチャル再現した「木木美術館」
ファッション、アート……もちろん音楽にもこのゲームによって生まれた新たな名盤があります。
ゲーム内に登場する流しのシンガー、とたけけ。彼はギターを抱えた白い犬のキャラクターなのですが、海外ではK.K. Slider(ケー・ケー・スライダー)として親しまれています。そんなとたけけことK.K. Sliderを様々なアーティストのジャケットに再現するというチャレンジがあります。すごくかわいい……ここで紹介しきれないのでTwitterなどから検索してみてください。
ロード『メロドラマ』
カニエ・ウェスト『ザ・カレッジ・ドロップアウト』
ニルヴァーナ『ネヴァーマインド』
ホンネ『ラヴ・ミー / ラヴ・ミー・ノット』
K.K. Sliderによるカバーはジャケットだけでなく、歌ももちろんあります。YouTubeで多くのカバー曲が見つけられるのでこちらもあわせてどうぞ。
他にも、アメリカ・カリフォルニア州モントレーにある「モントレーベイ水族館」とアメリカ・イリノイ州シカゴにある「フィールド自然史博物館」が、ゲーム内でバーチャルツアーを開催していますし、何より専門家から見ても『あつまれどうぶつの森』に登場する化石の種類や虫の種類、動き(例えば蝶の飛び方が極めて精密に再現されている)はとんでもなく研究し尽くされているのだとか。
日本の一級建築士の方が考察した、『あつまれどうぶつの森』の博物館と美術館の記事も面白かったです。
正直なところ、誰かと通信したりお金を稼いだりするだけだと思って、私はまったく興味のなかった『あつまれどうぶつの森』でしたが、全然違う楽しみ方があるじゃないか!と、一気に興味が沸いています。
Edit_Marin Kanda