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FASHION
Jul 07, 2022
By THEM MAGAZINE

今、パリで最も新しく最も注目されるメゾン《ハズバンズ パリス》

2年ぶりに訪れたパリ・ファッションウィーク。その期間中にモンパルナスを舞台にファッションストーリーの撮影を敢行した。その際、日本で準備しているときから、スタイリストの野口強さんから「気になるブランドがある」と紹介されたのが、《ハズバンズ パリスHUSBANDS PARIS)》だ。調べてみると、昨日今日できたブランドではないらしい。すでにコレクションを6シーズンも展開しており、パリではすでにしっかりとした固定ファンに熱く支持されているようだ。

 

オペラ近くの日本人街のど真ん中にあるそのブティック(現在直営はここ1店舗らしい)は、工事中の足場に隠れて、場所がなかなかわかりづらい。こんなところに今人気のブティックがあるのか、と疑ってしまうほど。ただし、日本人の観光客にとっては、一度は必ず近くを通るだろうから、わざわざ出かけていく必要はない、便利な場所にある。

 

 

 

 

なにやらブティックというよりもアトリエ的な雰囲気漂う店内

このメゾンはテイラード好きの若者によって、人気を広げていったようだ。もちろん、今や世界中にテイラード人気は下降気味だが、おしゃれ好きの中には必ずや天邪鬼がいるもの。

ストリート全盛のこの時代に、スーツを求め、チェルシーブーツを買う若者も少なからず確かなカウンターを放っているのだ。

ちょうどシーズンの入れ替えの時期で、新作のツイードジャケットが並んでいた。

《ハズバンズ パリス》のスタイルは、ブリティッシュとイタリアンの中間。それが「フレンチなのだ」と言われれば、なるほどと納得するシルエット。ジャケットはウエストの位置が高く、ドロップもきつい。ラペルは大きく(シングルでピークドも多い)、コンケープドショルダー気味。そして、トラウザーズはややフレアを合わせる。実際にはストレートやバギーが多く店頭に並ぶが、《ハズバンドズ パリス》のスタイルを満喫するには、やはりややフレアのパンツをチョイスすることをおすすめする。こう言ってわかる人は、すぐ想像できるだろう。そう、70年代のサンローラン氏のスタイルなのだ。あの雰囲気をうまく、アップデイトしている。(よって、ブーツもチェルシーブーツ、となるのだ!)

ホームページでこのメゾンのスタイルが大体理解できると思うが、スーツで1650ユーロから。ジャケットで1100ユーロ、シャツで220ユーロと、価格的にも無理のない設定。スーツはほとんどメイド・トゥ・メジャーが多いようだ。

 

店内には日本の古雑誌も見受けられる。

今回は、季節感がマッチせず、リースはさせていただいたものの、撮影には使用できなかったが、このまま埋没してしまうには、もったいないメゾンであることは間違いない。ぜひ、ここで紹介せねば、という使命感で、ピックアップした。

 

この秋から、日本のセレクトショップも買付が始まる、との噂も耳にした。さすが、世界のファッションを牽引してきた日本のセレクトショップである。

HUSBANDS PARIS

57 Rue de Richelieu, 75002 Paris, FRANCE.
TEL_ +33 1 42 96 51 82
Store Hours_11:00-19:00
Close_日曜

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