May 02, 2025
By THEM MAGAZINE
「ウエストン・ヴィンテージ」のポップアップを伊勢丹新宿店で開催中

職人技による一点物や限定商品がラインナップ
1891年創業のフランスのラグジュアリーシューズの象徴である《ジェイエムウエストン》。同ブランドが伊勢丹新宿店メンズ館1階「ザ・ステージ」にて5月13日(火)まで、今年で5年連続となるポップアップを開催する。期間中には2021年より恒例となっているサスティナブルプロジェクト「ウエストン・ヴィンテージ」コレクションを限定販売する。
「ウエストン・ヴィンテージ」プロジェクトは、シューズを大切に長く履き続けてもらいたいという願いから始動した。これは、役目を終えた《ジェイエムウエストン》のシューズを店頭で回収し、フランス中部リモージュの工場内の修理工房で、手作業で修理・修復を施し再生する取り組みだ。ファクトリーでは年間約10,000足のシューズを専門の職人がリペアしている。これはフランス国内で最も多い数字である。《ジェイエムウエストン》のアーティスティック・イメージ&カルチャー・ディレクターのオリヴィエ・サイヤールは、創業当初から行なっていたシューズのリペアを別の形に昇華できないか模索していたという。そして、2019年に同プロジェクトがスタートした。2020年メンズ秋冬コレクションの期間中、《ジェイエムウエストン》シャンゼリゼ店で「ウエストン・ヴィンテージ」の27種のヴィンテージシューズをセレクトし、シューズをキャンバスに見立て、再構築したコレクションを発表し、特別なプレゼンテーションを行った。
リペアの工程の中では、アッパーレザーのクリーニングが施し、ソールの張り替えと補強を行っている。また、中敷とアウトソールには「ウエストン・ヴィンテージ」であることを示す刻印が施されている。ヴィンテージのみに施される補強工程もあるが、基本的にはヴィンテージと新品のシューズが同じレーンの上で作業される点がリモージュの工房の特徴のひとつ。作業ラインを分けることなく、新品のシューズと同様に作業を行う。単なるセカンドハンドアイテムとしてではなく、経年変化による風合いで唯一無二の美しさを持った新しいアイテムにアップサイクルしている。そこからは上質なものを長く使い続けるというメゾンの美学が垣間見える。今回が5回目となる伊勢丹でのポップアップでは、職人の丁寧な修繕によって、新品同様と見間違えるような状態で、かつ当時の人が大切に履いてきた風合いが加わった唯一無二の雰囲気のシューズが一堂に会す。
今回のポップアップのファサードには、「ミザンアビム(mise en abyme)」の手法を用いて、「シグニチャーローファー #180」 が誕生した時代の1946年から1955年頃の《ジェイエムウエストン》シャンゼリゼ店の歩道にその時代の人々のシルエットを集結。ブランドの象徴とも言える、「シグニチャーローファー」の歴史とともに、ブランドの歴史を感じられるコンセプトになっている。今回のウィンドウで使用されている「ミザンアビム」の手法は、過去のシルエット(1946 年~1955 年)を現代のショーウィンドウに再現することで、「過去の中に現在があり、現在の中に過去がある」というような視覚的・概念的な入れ子構造を演出している。
「シグニチャーローファー #180」や「ゴルフ #641」などの定番品から、廃盤になった過去のモデルもいくつか含め、幅広いラインナップが豊富なサイズ展開で用意されている今回のポップアップ。「ウエストン・ヴィンテージ」のアイテムの販売に加え、希少なコードヴァンやロシアンフィニッシュカーフを使用した限定シューズも登場する。5月10日(土)には、ジャズバンド Gentle Forest Friends (ジェントル・フォレスト・フレンズ) によるジャズライブも予定されている。
物語のあるシューズを手に取れば、時代を超えて受け継がれるメゾンのエレガンスをきっと感じられる。宝探しをする感覚で、カラー、スタイルの異なる様々なシューズを試してみてほしい。
《ジェイエムウエストン》 伊勢丹新宿店メンズ館 ポップアップ
会期:2025年4月30日(水)~5月13日(火)
会場:伊勢丹新宿店メンズ館1階「ザ・ステージ」
東京都新宿区新宿3-14-1
電話:03-3352-1111
営業時間:10:00~20:00
J.M. WESTON
問い合わせ先 J.M. WESTON 青山店
東京都港区南青山5-11-5 住友南青山ビル1階
Tel.03-6805-1691