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CULTURE
Oct 04, 2021
By THEM MAGAZINE

「KAMU Kanazawa」5つ目のスペース「KAMU tatami」をオープン

「KAMU Kanazawa」が5つ目のスペース「KAMU tatami」をオープン


私設現代アート美術館「KAMU Kanazawa」に、5番目のスペース「KAMU tatami」が10月12日にオープンする。映像作品を中心とした企画展示スペースとして作られた「tatami」の初回企画は、3DCGを用い、物質・光学的な法則から解放された動きや変化を見せるアニメーションによる作品を発表し、国内外で活躍している作家、渡辺豪氏の「〈ひとつの景色〉をめぐる旅」を公開する。

町屋を改修して作られた展示空間は、町屋の個性を残しつつその中に作品を溶け込ませることで作品の魅力をさらに引き上げ、「KAMU」でしか体験できない鑑賞空間を作り上げた。またスペースの名前でもある「tatami」はその名の通り畳敷きで、座って鑑賞するなどリラックスして作品を鑑賞でき、街を回遊しながら作品を鑑賞する中で一息つける心地よいスペースとなっている。

渡辺豪 <ひとつの景色> をめぐる旅 ©︎Go Watanabe, Courtesy of ANOMALY

「tatami」初回展示として公開する渡辺豪氏の「<ひとつの景色>をめぐる旅」は、作家が見た、いつもある物、いつもある光、それらが交わり生まれる景色を、3DCGアニメーションの映像作品として構成した作品。その景色は、時が経つとともに分解され、異なる時間軸で変化し、違う景色へと移ろう。 2021年、私たちが当たり前と考えていた生活は失われ、どこに向かうべきかの答が出ない中でも私たちの日々は進んでいる。以前の私たちを取り戻したいという思いや、変わっていくべきだという気持ちが混在する中で、本作品のひとつの景色から旅が始まり到着する静かな時間を通じて、私たちのこれからについて考えるきっかけになることを願って今回「KAMU tatami」がオープンした。

 

2020 年 6 月の本館に続いて、「BlackBlack」「Sky」「L」と3つのスペースをオープンした 「KAMU kanazawa」。町屋の個性を生かした2021年最初の新スペース「KAMU tatami」でしか体験できない映像空間に足を運んでみてはいかがだろうか。

【開催情報】

渡辺豪「<ひとつの景色>をめぐる旅」  展示協力:ANOMALY
開催期間:2021年10月12日〜2022年10月30日
入館料:1200 円(全スペース共通チケット)、小学生以下無料(チケットの購入は広坂のKAMU Center のみ)
閉館日:月曜(月曜が祝日の場合は営業)
開館時間:11:00~18:00
住所:石川県金沢市広坂 1-1-52 KAMU kanazawa
Email: Info@ka-mu.com

渡辺 豪

1975 年兵庫県生まれ。3DCG を用い、物質・光学的な法則から離れた動きや変化を見せるアニメーションを制作。作品がもたらす、整合性を欠いた物の在り様や光の振る舞いは、普段自明 のものとして見ている世界を撹乱し、私たちが何を見ているのかを静かに問いかける。

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