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May 20, 2026
By THEM MAGAZINE

VISITING VINTAGE STORE Vol.6「LECHENKO」

オーナーの深沢謙太さん(左)とショップマネージャーの楠原誠太さん(右)

Visiting Vintage Store Vol.6「LECHENKO」

ピュアな感覚だけを頼りに選び続けてきた服

三軒茶屋駅の南口から歩くことわずか1分。246号線と世田谷通りの交差点に位置するビルの6階に「LECHENKO」は店舗を構える。オーナーの深沢謙太さんは「ドーバーストリートマーケットギンザ」で経験を詰んだのち、昨年9月に店舗をオープンさせた。店名の由来はウクライナ名でよく付く「〜の子」「〜の坊ちゃん」を意味するchenkoに、フランス語でtheを意味するleをかけた造語。少年のような感覚を忘れずにファッションにときめきたい気持ちでつけた名前だという。

「LECHENKO」にはモードの最先端で経験を詰んだ深沢さんの確かな審美眼でセレクトされた古着が並ぶ。買い付けは主にアメリカで行い、40s~00sまでの良品がセレクトされている。その一方で、ヨーロッパ買付の《ジョルジオ・アルマーニ》や《プラダ》、《ヒューゴボス》、《バーバリー》などのアーカイブを中心にユーロヴィンテージが充実している点が「LECHENKO」の特徴の一つ。

また、古着だけでなく、《oira(オイラ)》、《Cale(カル)》、《kiivu(キフ)》、《advent(アドヴェント)》などのいずれも日本人のデザイナーが手がけるブランドのラインナップも充実している。《advent》はニューヨークのエルムハーストという街にあるアフリカ系のテーラーのもとで修行を積んだデザイナーの今井凱大(よしひろ)さんによるブランドで、店舗オープン時には「LECHENKO」別注のリネンのプルオーバーシャツを製作してもらったという。

前職時代から全身古着派ではなかったという深沢さんが提案するのは、あくまでもワードローブやリアルクローズとしての洋服。その中で“色気”のある洋服を古着、新品問わずセレクトしているという。「《oira》のような日本のインディペンデントなブランドの洋服や60年代のビスポークのヴィンテージも1着の服としてどのような魅力を持っているか」というフラットな視点を何より大切に、アイテムを着たときにどのような見え方をするか、神経質なほどに厳選してアイテムを仕入れている。

「ヴィンテージももちろん好きなので、たとえばヴィンテージシャツのような好きなジャンルの服はかなり厳選して置いています」と語る一方で、ヴィンテージデニムの高騰に代表される昨今の古着ブームには「疲れてしまった」という。

「(ヴィンテージの)価値があることや格好よさは理解しているのですが、自分だったらその値段で買おうと思わないという、ただそれだけですね(笑)。例えば4~5万円あれば、新品で仕立ての良いシャツが買えるということを軸に考えると、古着で同価格帯のアイテムならば相当なクオリティの高さが求められると思います。古着にはたくさんの魅力があると思うのですが、安さが一つの魅力であることは間違いない。ヴィンテージのTシャツは6600円くらいで買えるようになるといいと思っています」

 

LECHENKO Styles for Them magazine

「揉み洗いする事で生地に柔らかさと起毛感を持たせる加工を施した《Cale》のニドムチノのトラッカージャケットに《advent》のプルオーバーシャツを差してます。《ラルフローレン》のカーゴショーツはずっと好きなアイテムの一つです」

「《oira》のカーディガンをインナーに、マッシモ・オスティが手がける《C.P.カンパニー》のリネンコートを羽織ってます。《oira》のアイテムは一着入れるだけでかなりファッションな印象になりますね」

「上品な《エルメス》のフィールドジャケットを羽織ったスタイリングです。《エルメス》っぽく見せすぎないように、シティな色味の《エンポリオ・アルマーニ》のシャツと《oira》のショーツで合わせてます」

 

2026秋冬シーズンから新規で取り扱うブランドも予定しているという。ヴィンテージから、インディペンデントな国内ブランドまで、純粋に服としての魅力だけを追求したセレクションは古着好きでなくとも垂涎の内容。ぜひ一度足を運んでみてほしい。

 

【SHOP INFO】

東京都世田谷区三軒茶屋1-38-8 ステーションプラザロイヤル6F

TEL.03-4363-2981

Instagram @le_chenko

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