Dec 26, 2024
By THEM MAGAZINE
Visiting Vintage Shop Vol.4「TREDICI yoyogi-hachiman」
町田の名店が代々木八幡に2店舗目をオープン
今年オープン(リニューアルオープン)した古着屋を巡る『Visiting Vintage Shop』第4弾は「トレディーチ代々木八幡店」。
代々木八幡駅南口から徒歩2分弱。デュオパークビルMサイドの4階にエレベーターで上がると、2フロア分吹き抜けになった店内が待ち受ける。アメリカの平屋をイメージしたという開放感溢れる店内には、オーナーの飯酒盃謙二(いさはい・けんじ)氏が蒐集している家具や什器が並ぶ。町田で創業15年目を迎えた名店「トレディーチ」が、今年3月、新たに代々木八幡店をオープンさせた。
店内には飯酒盃氏が、年間100日以上滞在するというアメリカで買い付けたヴィンテージアイテムが所狭しと並ぶ。その内容は古いものだと1920~30年代から近年物のアメリカンヴィンテージが中心。一部にはアメリカで流通しているユーロアイテムも見受けられる。店内には一部レディースアイテムもあり、今後はその数を増やしていく予定だという。
「トレディーチ」の特徴は、飯酒盃氏の審美眼によってセレクトされた、アメリカ古着特有の良い意味での野暮ったさと、美しいシルエットや優れたデザイン性が同居するようなアイテム。店内を見渡すと、70年代を代表するハンドメイドのレザージャケットや、映画『タイタニック』に衣装提供していたという《The Peterman Company》のフード付きモヘアコートなど、デザイン性の高い“トレディーチらしさ”に溢れるヴィンテージが目に止まる。
また、サテン地の50’sブラックウエスタンシャツ、ジョン・レノン御用達と言われた「バーグドルフグッドマン」で購入したカールヘアのモヘアニットなど、上質な生地を用いたヴィンテージが数多く並べられていることに気が付く。「デザインがどんなに優れていても、生地が納得できないと絶対に買い付けてきません。アメリカで買い付けをする時はタグを見るより先にアイテムの生地を触っていることが多いです。そこで気になった生地があればタグを見て答え合わせする感覚です」自身の手が教科書と語る飯酒盃氏は「コロナ禍で買い付けに訪れたスリフトで、店員にビニール手袋を付けて商品を見るように言われた時は困りました」と苦笑する。
市場価値の高い501XXのような“ザ・アメリカンヴィンテージ”を買い付けることももちろんあるが、セレクトの軸となる判断基準はファッションとしてかっこいいかどうか。生地やデザイン性にこだわることは大前提、その上で古着でしか表現できない、時代のカルチャーが色濃く反映された服が飯酒盃氏にとっての良い服だという。
アメカジ色の強い古着屋が多い代々木八幡エリアの中で、アメリカ古着を扱いながらもどこかモードな雰囲気を漂わせるヴィンテージアイテムが並ぶ「トレディーチ代々木八幡店」。町田で15年間築き上げてきたこの店の色は、代々木八幡の街にも徐々に浸透している。
(SHOP DATA)
OPENING_2024年3月16日
ADDRES_東京都渋谷区富ケ谷1丁目51−2 デュオパークビルMサイド 4F
SHOP HOURS_12:00~20:00
INSTAGRAM_@tredici.yoyogihachiman
[商品割合] VINTAGE80%:REGULAR20%
[国別割合] USA90%:EURO10%