また、アンダーウエアの話。
どうしてそんなに肌着にこだわるのか?
それは毎日肌に触れるものであり、客観的評価にほとんど晒されることなく、自分だけのこだわりが最大限に許されるアイテムだからではないでしょうか? もう、この歳になると、勝負することなんてまったくないので、女子ウケを狙う必要もなければ、勝負パンツなどという見栄も要りません。雑念を捨て、パンツと真っ直ぐに向き合える年齢になったとでも言いましょうか。
そんな私がたどり着いたのが《HAAG》のボクサーブリーフです。
これまでボクサーブリーフは《カルバン・クライン》の短めのタイプを履いてました。
しかし、3年ほど前に僕の履いていたモデルが生産中止になって、モデルチェンジされました。新型はゴムバンドのデザインや素材、長さなどどれも好みではなかったので、愛用していたモデルが市場から消える前に大人買いしました。しかし、それも2年ほど前からグレイがなくなり、去年には最後の砦だったブラックもロンドンの通販サイトの在庫を私が買い占めて(と言っても残り4着でしたが)なくなりました。
そのころ、昔から長い付き合いのスタイリストとパンツ(下着)について話すことがあり、彼曰く「いい歳して、ゴムバンドにブランド名が入っているのって恥ずかしくない?」と突っ込まれました。あまり同意はできなかったのですが、彼がパリの「ボンマルシェ」で《HANRO》のブランド名が一切入っていないブリーフ(一枚1万円以上する代物)を大人買いしているのを見ていると、確かにブランド名がゴムバンドに入っているのは、子供っぽく感じました。とはいえ、僕は一枚1万円もパンツに出せません。
買い占めた《カルバン・クライン》のボクサーブリーフはまだストックは底をついてはいませんが、このまま安穏としてはいられません。いつ粗相をしでかし、ストックが急速に消えて行ってしまってもおかしくない年齢にもさしかかっているのです。ブランド名の入ったパンツが恥ずかしくなると年齢いうのは、粗相の危機とも隣り合わせということなのです。一枚1万円のパンツに羨望の目を送っている場合ではないのです。急がねば!
そうして出会ったのがこの《HAAG》のボクサーブリーフです。