Them magazineがチェックする海外からのホットトピック。2020/05/06
今年はコロナの影響で中止となってしまいましたが、5月第1週の月曜日は世界中が注目する「Met Gala」が行われる日。私も毎年楽しみにしています。特に、今年はメトロポリタン美術館が開館150周年を迎える記念すべき年であり、バージニア・ウルフに関するテーマだと知って期待していたぶん、無期限延期は残念な気持ちは大きく……。2020年の「Met Gala」はヴァージニア・ウルフの小説と、フランスの哲学者アンリ・ベルクソンが「創造的進化」で述べた“定刻の理論”に触発され、“時間について:ファッションと持続時間”をテーマに、クチュールファッションを通じて時間経過を考えるというもの。「時間とファッションは永久的に繋がっており、時代の精神を反映して表すだけでなく、時代とともに変化し、発展するもの」と、メトロポリタン美術館の衣装研究所のキュレーターであるアンドリュー・ボルトンはコメントしています。
そもそも、「Met Gala」とは1995年からアメリカ版『Vogue』の編集長アナ・ウィンターが主催者を務めるファッションの祭典。煌びやかなレッドカーペットが最大の目玉ですが、ただのパーティーではなく、主な目的はメトロポリタン美術館のコスチューム・インスティテュートの資金調達。もちろんゲストは参加費を払う必要はないですが、出席するチャンスを掴んだ人はチケットに約330万円、もしテーブルを抑えるなら約3000万円を支払います。収益はなんと8桁の金額になるのだとか。また、「Met Gala」は、コスチューム・インスティテュートが毎年開催するファッションの展覧会のオープニング・イベントでもあるんです。
そんな重要なイベントが無期限延期となった中、真っ先に動き出したのがビリー・ポーター。自身のInstagramで「#MetGalaChallengeを開催する」と宣言したのです!過去のセレブたちが着用したルックを自分なりに再現して、ハッシュタグとともにアップするというこのチャレンジは、アナ・ウィンター率いる『Vogue』も公認でかなり盛り上がりをみせているよう。私が気になったルックをここでピックアップしてみました。
ビリー・ポーター
2019年 “キャンプ” 《ザ ブロンズ》
正直なところ、筋骨隆々なメンズたちに担がれて登場したビリーをみたときは思わず笑ってしまいました。ヘッドアクセサリーまで再現度が素晴らしいですよね。
ジャレッド・レト
2019年 “キャンプ” 《グッチ》
ランウェイでも見るものをざわざわさせた《グッチ》の生首がここでも。チャレンジしているかたは合成か何かで生首を再現。
エズラ・ミラー
2019年 “キャンプ” 《バーバリー》
この7つの目も話題になりました。セクシュアルカミングアウトをしたエズラのノンバイナリーなスタイルはかなり注目されています。
リアーナ
2018年 “天国のボディ” 《メゾン マルジェラ》
リアーナは2015年の《グオ ペイ》もかなりインパクトがありましたが、この教皇を思わせる《メゾン マルジェラ》の衣装もため息が出るほど綺麗です。家庭にあるものでかなりの再現度。
リリー・コリンズ
2018年 “天国のボディ” 《ジバンシィ》
これは私が個人的に大好きな《ジバンシィ》のドレス。そしてヘッドアクセサリーもヘアメイクも素晴らしくて、初めて見たときは心から感動しました。チャレンジしている女の子もとってもかわいい……。(チャレンジとは関係ないですが、ダイアナ妃の《ディオール》や、ケイト・モスの《カルバン クライン》、リリー・ローズ・デップの《シャネル》も好きです)。