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FASHION
May 14, 2019
By THEM MAGAZINE

BALENCIAGA FALL 19 CAMPAIGN

《バレンシアガ》が、ジャン=ピエール・アタルが手掛けた19年秋キャンペーンを発表。

《バレンシアガ》は、19年秋キャンペーンを発表した。今回撮影を手掛けたのは、アーティストのジャン=ピエール・アタル。

 

彼がファッションキャンペーンを手がけるのは今回が初めてだ。作家の社会学的考察を取り入れた作品シリーズ「ペイサージュエスノグラフィク」のスタイルを踏襲し、コレクションルックを纏ったモデルのコスモポリタン的な風景がモロッコやスペインのランサローテの無限に広がる砂漠に重ね合わされた。建築物が立ち並ぶ現代迷路から引き離された人々は、さすらう個々となり、それぞれが独自に広大で美しい世界を体験している。

 

ビジュアルとともに展開するビデオキャンペーンでは、彼が手がける映像プロジェクト「クロニークユルバンヌ」のように、都会での生活で日常的に見られる匿名的な親密さを取り扱う。ガラス張りのオープンスペースが、感情的には全く別の世界にいながらも物理的には他人同士をより近づけるような目に見えない境界線をつくり出した。

 

《バレンシアガ》の独創的なシルエットで構成される代替社会が、娯楽と仕事の間におけるセグエとしてデザインされたパブリックスペースを存在させている一方、鮮やかなコレクションが一層コンテンポラリーな二分性を提案する。この最新の世界では仕事と遊びの概念は希薄だ。どんなスペースも各々が考案した目的によって定義され、人々の空想のように広大に広がっている。

 

アッタルが手掛ける《バレンシアガ》19年秋キャンペーンを彼の描写スタイルを通して見てみよう。

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