Apr 24, 2026
By THEM MAGAZINE
《ヴァレンティノ》が2026年プレフォール キャンペーンを公開
サイ・トゥオンブリーの邸宅でつなぐ過去と現在 アレッサンドロ・ミケーレによるプレフォール コレクション
《ヴァレンティノ(VALENTINO)》が、2026年プレフォールコレクションのキャンペーンを公開した。
撮影をジョニー・デュフォー、アートディレクションをクリストファー・シモンズが担当し、イタリアのバッサーノ・イン・テヴェリーナに佇む画家サイ・トゥオンブリーの邸宅で行われた。トゥオンブリーが1975年に購入し、30年以上にわたり拠点としていたこの邸宅は、都市の喧騒から離れた静かな環境のなかで数多くの作品が生まれた場所として知られている。1968年には、ヴァレンティノ・ガラヴァーニ氏によるホワイトコレクションが、同氏のローマの邸宅で撮影された。本キャンペーンは、その歴史的なヴィジュアルとの連続性を意識した試みだ。ブランドアンバサダーでアーティストのソンバー(SOMBR)が出演し、シーズンを象徴するセンシュアルなルック、クリエイティブ ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレにより再解釈された新たなロックスタッズ シューズや圧倒的な存在感を放つアクセサリーの数々が登場。
1986年のヴィジュアルでは、規律の象徴である白いドレスを纏った人物が幾何学的な空間の中に配置され、ファッションと建築が均衡を保つ秩序ある構図を提示した。一方、本キャンペーンでは、モデルの身体は静止した存在ではなく空間を横断し、ありのままの髪、捉えどころのない視線、ファブリックの不安定な揺らぎが映し出される。
さらに、トゥオンブリーの作品やヴァレンティノ・ガラヴァーニの視覚的記憶が共鳴し、過去を単に再現するのではなく、残された痕跡を現在へと接続しながら、アイデンティティーや身体のあり方を流動的なものとして捉え直す、新たな意味が立ち上がっていく。
本コレクションキャンペーンは、ストリートからフォーマルスタイルへの回帰が目立った2026年コレクションの潮流を踏まえていると言えるだろう。ガラヴァーニ氏のコレクションへのオマージュを捧げながら、「秩序を讃えると同時に、その構造的な脆さを露わにする」と語り、折衷主義を貫く、ミケーレらしいヴィジュアルとなっている。彼がこれまで紡いできた《ヴァレンティノ》の世界観が、今後どのような広がりを見せていくのか引き続き注目したい。
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