Them magazine

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MOVIE
Jul 12, 2023
By TORU UKON (Editor in Chief)

 Go See a Movie : 映画館へ行こう!ルーカス・ドン『CLOSE/クロース』

ガラスの少年時代

75回カンヌ国際映画祭で、“観客が最も泣いた映画”(BBC.com)と称賛され、グランプリに輝いた作品が、ついに日本のスクリーンにお目みえ!美しい色彩の花畑や田園を舞台に、ピュアな少年の身に起こる突然の“悲劇と再生”が詩的なまでに美しい映像と絶妙なキャスティングで描かれた珠玉作。

13歳のレオ&レミは、幼なじみの大親友。ふたりはまるで兄弟のように仲睦まじく一緒に成長してきた。中学校に入学した初日、その親密ぶりをクラスメイトたちに揶揄されたレオは、レミへの接し方に戸惑い、次第にそっけない態度をとるように。気まずい空気が漂う中、ふたりは些細なことで大喧嘩をしてしまう。そんなある日、“心のディスタンス”を置いたままのレオに、

突如、レミとの別れが訪れるーー。移ろいゆく季節のなかで、埋めようのない喪失感を抱え罪の意識に苛まれるレオは、自分だけが知る“真実”を誰にも言えずにいた……。

監督は前作『Girl/ガール』(2018年製作)で、第71回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)を受賞し、鮮烈なデビューを飾ったルーカス・ドン。本作は映像、脚本、俳優たちの演技……と美的センスが冴え渡っているが、なかでも少年たちの心の機微を絶妙に演じた2人の“新星”エデン・ダンブリンとグスタフ・ドゥ・ワエを起用した監督の審美眼はアッパレ!その存在感と繊細な演技は世界が絶賛!少年たちがさりげなく着こなす“おしゃれな“スクールファッション”も見逃せない。第95回 アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされた他各国の映画賞で47受賞!心の浄化装置が作動する一本。

CLOSE/クロース

2022年/ベルギー・フランス・オランダ合作/104分/G
TERM 7月14日(金)〜
SCREEN 新宿武蔵野館他全国ロードショー
FILM DISTRIBUTION クロックワークス、STAR CHANNEL MOVIES
URL closemovie.jp

Lucus Dhont

ルーカス・ドン 1991年ベルギー、ヘント生まれ。ヘントにあるJASKスクールオブアーツ卒業。2018年、『GIRL/ガール』で 長編デビュー。第71回カンヌ国際映画祭カメラドール(新人監督賞)受賞を始め、数々の映画賞に輝く。本作では自身の経験をベースに、少年たちの友情と悲劇を描き、第75回カンヌ、国際映画祭、コンペティション部門グランプリ受賞をはじめ、第95回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされるなど、世界各国の映画賞を席巻した。

© Menuet / Diaphana Films / Topkapi Films / Versus Production 2022

Edit_Mami Ukon.

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