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LIFESTYLE
Sep 14, 2026
By TORU UKON (Editor in Chief)

コンサバ爺のめし日記 Vol_02

2026年9月13日 「手打 親鶏中華そば 綾川」の味玉中華そば

私にとって、恵比寿はラーメン天国だった。1990年代は、槍ケ崎の交差点から恵比寿駅に向かう左手、赤いテントの「恵比寿ラーメン」が大好きだった。透き通ったスープの醤油ラーメンは「東京ラーメン」の代表格として、荻窪勢と鎬を削っていた。残念ながら家庭の事情(?)で、2006年に閉店してしまった。その後もその味は六本木・麻布十番あたりを彷徨っていたが、いつしかフェイドアウトしてしまった。「恵比寿ラーメン」亡き後は、さらに20メートルほど槍ケ崎に戻ったあたりの「らーめん山田」によく通った。一部では味の素を使っていない、という噂のあった名店で、とんかつラーメンが人気だった。が、こちらも店主が亡くなって閉店。その後は「ちょろり」の香湯ラーメンに救いを求めている。渋谷の「喜楽」に、スープや揚げ玉ねぎなどは似ているが、麺は「ちょろり」の細さのほうが私は好きだ。ここも、かなりスタッフの年季が入っており、そろそろ次の「ラーメン天国、恵比寿の襷を継ぐ店」を確保しておかなくてはならぬ、という使命感に駆られ、最近人気の店に行ってみた。「手打 親鶏中華そば 綾川」だ。

 

 

JR恵比寿駅からもほど近い。昔は「藤井」という、うどんの名店があった近く。「藤井」の味も懐かしいなぁ。

名前が長い。こだわりを店名に盛り込まないではいられないのだろう。

ご近所だからいつでも行ける、と思いながら、なかなか足が向かなかったが、その理由は行くとすぐにわかった。行列。そう、並ぶと聞いていたからだった。この日は日曜の昼時だから、すでに20人ほどが並んでいた。どうも私のような初来店者が多いようで、みんな長い行列を見ても諦めずに並んでいた。私も並ぶ。若いカップルや家族連れに、爺一人。ちょっと気後れする。ちなみに、並ぶ店には絶対に入らない、という人がいる。私はそこまで頑固ではないが、30分以上並ぶのは無理だ。ラーメンは回転が早いから大体20人くらいなら、と今日は許した。30人なら引き返しただろう。しかし、予約の出来ない店というのは、本当に困ったものだ。若者には時間がたっぷりあるが、爺には残り時間が少ない。一食のために時間を無駄に(生存の残り時間を費やす)できないのだ!

入り口近くにメニューがあるようだが、行列を離れると、待っている順番を詰められそうで、なかなかメニューを確認することができない。でも、先に食券を求めなければならい。どうしたらいいだろう、と思っていたところ、やっと、あと三人というところで、メニューを確認できた。

冷やしそばは好みではない。冬季限定の鍋焼きのほうが興味はあるのだが。

なかなかユニークなメニューではないか。しかし、すぐに味玉中華そばに決めた。私の場合、ラーメンに玉子は欠かせない。それにしても、なぜか私は「中華そば」と呼ばれるラーメンを好む傾向が強い。「中華そば」のほうが「ラーメン」よりあっさり、さっぱりしているという先入観がある。私だけの先入観かもしれないが。

そーいえば、若いころ、都立大学の中華料理屋で「支那そば、ひとつ」と注文して、中国人の店主に「支那そば、ナンテナイヨ! 中華そばダロウ!」と怒られた人を見たことがある。ふ〜む、辛く悲しい歴史を背負った中国人と日本……。それ以来、あまり「支那そば」というのは聞かない。Chinaの日本語読みなのに……と文句を言う人も、石原慎太郎以降、見たことがない。

いかん、中華そばの味の話に戻そう。親鶏で取ったスープはいい味だが、年寄りにはちょっと脂味が強い。チャーシューに加え、鶏肉も載っているからであろうか。もう少し、さっぱりを期待した。煮卵は美味い!鶏と卵の親子ラーメンはキャッチーだが、スープだけで十分だと思う。手打の麺は太くぷりぷりして小麦の風味も感じられ、噛み応えは十分だが、私はやはり細く長く「年越し蕎麦」のスピリットをらー麺にも求めたい。ちょっとパスタっぽいかな、と言う印象。

爺の固定観念を打破できず、65点。すまぬ。

「ちょろり」は半チャーハンつけて85点だから、ちょっと駅から遠いが、私の足は「ちょろり」に向かう。ちなみに「恵比寿ラーメン」は90点、「らーめん山田」は80点、「藤井」のすき焼丼セットは85点くらいだったろうか。ただ、その昔、「藤井」でうどん一杯で、当時付き合っていた女の子と別れ話が二時間以上になったことがあり(何故うどん屋で別れ話になったのか、今も思い出せない)、ご迷惑をおかけしたので、88点にしておきましょう。

ラーメン天国、恵比寿よ、永遠なれ(俺の命の続く限りでいいから)。

 

 

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