Oct 16, 2023
By THEM MAGAZINE
あなたの下着、見せてください vol.2 坂田真彦さん

下着は外から見えないが、一番体に近い存在。どんなに着心地の良いトラウザースやシャツを身につけようとも、下着の着心地が悪ければ意味はない。服の最上級を知るエキスパートたち。彼らはきっと下着もキャリアに裏付けられた審美眼で選んでいるに違いない。そこで訊いてみた。「あなたの下着、見せてください」。第二弾は、アーカイブ&スタイル代表の坂田真彦さん。
「下着はダイレクトに肌で感じるものだから、新しい素材などを体験するのにぴったり」
―本日お持ちいただいたのは《ブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)》と《ハンロ(HANRO)》ですね。まずは《ブルックスブラザーズ》から、ご紹介お願いします。
《ブルックスブラザーズ》のトランクスはかれこれ20年くらい穿いてきてるかな。NYでまとめ買いしている。僕は《ブルックスブラザーズ》のブルーのオックスフォードボタンダウンシャツをよく着るんだけど、それと全く同じ生地だからセットアップになるのがとても気持ちいい。ブロード生地の柄物も穿いていたけど、今はブルーのオックスフォード一本です。洗って干した時の表情もブロードより立体感があって好きだな。
―裾が他のトランクスよりもかなり広い気がします。
そうなんだよね。ゆとりのあるパターンと布帛の生地のおかげで、ワイドパンツに合わせると風が抜けて快適だから、夏によく穿いています。
―《ブルックスブラザーズ》のシャツと同じようなサイズ表記もグッときます。
今はS,M,L表記だけど、昔はインチ表記だったの。それと、今日持ってきた物には入ってないけど、昔は内側のウエストゴムのところに一周ロゴが入っていたりして。年代によって違うんだと思う。
―もう一枚は《ハンロ》ですね。前回ご出演いただいた野口強さんも愛用されていました。
年中愛用しているのが、2枚セットのボクサー。イギリスの百貨店セルフリッジズで買い始めたのが最初かな。この2枚セットは国内で売っていないから最近は海外サイトで買っていて、2枚で50ユーロ。《ハンロ》の中では比較的財布に優しいのがいい。《ハンロ》の一番高級なものも履いてみたけど、僕は上質すぎるものよりも、日常的に気兼ねなく使えるものの方が性に合っているから、これがちょうどいい。
―手頃な価格でも、手触りはさすが《ハンロ》といったところですね。
老舗生地メーカーだけあって、穿き心地は文句なし。ポリエステルの混率が低い(8%)のも好きだな。あと、意外と気付きにくいと思うけど、股の部分の生地が2重になっているもの安心感があって嬉しいポイントです。
―どのようにして、定番の2枚に行き着きましたか。
実は7年くらい前から、お正月に新品を1枚下ろす習慣を初めてみたんです。僕が子供の頃は、お正月に下着を新調してもらって、心機一転して新年を迎えていたんだけど、それを改めてやってみようかなと。その時には、穿いたことがないものをコンセプトを決めて選ぶようにしていて、例えば、伊勢丹で一番高いものとか新しいテクノロジーや素材を使ったものを選んで、新鮮さを失わないようにしている。そして6年前くらいのお正月に買った《ハンロ》が今日持ってきたもの。本当にいいものはなかなか見つからないけど、その中から新しい定番が見つかった時は嬉しい。
―他にはどのような下着に挑戦しましたか。
新素材を試したくて、シームレスや包帯パンツにも挑戦したけど、しっくりこなかった。アウトドアメーカーのものが結構良くて、《パタゴニア(PATAGONIA)》の「キャプリーン」シリーズは、ポリエステル素材ですぐ乾くので夏にピッタリ。今はないけど《モンベル(MONT・BELL)》のシルク100%のパンツも快適だった!来年の正月はウールに挑戦してみようかな。
―下着選びの真髄はズバリどこにありますか。
下着はダイレクトに肌で感じるものだから、新しい素材などを体験するのにぴったりなアイテムだと思う。僕の場合はトランクスとボクサーがメインで、TPOによって使い分けているけど、下着に限らず全ての服はシーンにふさわしいものがあるので、いろいろ試して、良いところと悪いところを身をもって感じるのが大切ですね。