Them magazine

SHARE
FASHION
Sep 04, 2020
By THEM MAGAZINE

Interview with TROYE SIVAN with Pasha de Cartier

1985年の登場以来、世の人々を虜にし続けている《カルティエ》の「パシャ ドゥ カルティエ」。大胆でグラフィカルなシグネチャーや、それまで大多数を占めてきたラウンドウォッチに挑戦するかのようなデザイン、そのすべてが革新的で多くのクリエイターたちに愛されてきた。そんなユニセックスなタイムピースが、2020年に満を持してセルフリバイバルを遂げる。オリジナルに忠実でありながらも、ブルーのリューズや交換可能なブレスレット、進化したムーブメント、耐磁性、防水性など、デザインと機能面に現代的なアップデートが施された。クレイグ・マックディーンよって撮影されたキャンペーンには、タイムレスなウォッチにふさわしい5人の“新時代”のアンバサダーを起用。俳優のラミ・マレックや、ウィル・スミスの娘である俳優・歌手のウィロー・スミスなど錚々たる顔ぶれの中に、トロイ・シヴァンの姿もあった。まさに新時代のポップアイコンでもある彼が、「パシャ ドゥ カルティエ」の新たな魅力を語ってくれた。

Craig McDean © Cartier

——1985年の登場以降、それまでのウォッチの伝統を塗りかえたデザイン性を持つ「パシャ」は、伝説的なピースとして語り継がれています。「パシャ ドゥ カルティエ」のリバイバルにあたって、新世代のアンバサダーの一人に選出された率直な感想をお聞かせください。

これ以上光栄なことはないくらいだよ。すごく品位があってクールで刺激的なことだし、本当に名誉なことだ。今回アンバサダーに選ばれたキャストは、世界各地のそれぞれに異なった出自がある。そして各々が何かの時代の声を代表しているような人だ。僕もこのキャンペーン、そして新しい「パシャ ドゥ カルティエ」を表現するメンバーの一員になれて嬉しい。

 

 

——他のキャストで、印象に残ったのは誰ですか?

もちろんみんなだけど、一人を選ぶとしたらラミ・マレックかな。彼が最優秀主演男優賞を受賞した2019年のゴールデン・グローブ賞に僕も参加していて、彼のファンなんだ。賞を受賞した『ボヘミアン・ラプソディ』(18)はもちろん、『ミスター・ロボット』(15-19)も好き。だから彼に会えるのを楽しみにしながら撮影に臨んだよ。

 

 

——キャンペーン撮影の感想を教えてください。

《カルティエ》と働くのはとてもインスパイアされたよ。撮影、そしてその準備を通じて、ジュエリーがいかに自分の気持ちに影響するかを学んだ。「パシャ」をつけてみたら、まるで人が変わるかのように自信が湧いてきたんだ。でもきっとそれは、好きで自分自信を表現できるものを見つけられたら、リングやブレスレット、ネックレスでもなんでもいい。自身をアクセサリーで装飾することが、いかに自分をモチベートしてくれるかを改めて思い知ったよ。

Marc Regas © Cartier

——今回リバイバルされたコレクションの中でのあなたのお気に入りのモデルはどれですか?

どれも素敵だけど、強いて言うならキャンペーンで装着したモデル(35mm 18Kピンクゴールド)かな。新作はブレスレットが交換できたりして、とても使い勝手がいいよね。

 

 

——あなたはファッションアイコンとしても注目されていますが、「パシャ」をどのように自身のスタイルに取り入れているのでしょうか?

「パシャ」はよく身につけている時計だね。特に自分自身を鼓舞したいときとか、ファッションにもう一層厚みを持たせたいときなどに重宝している。身につけると本当に自信が湧いていくるからさ。「パシャ」は、僕のワードローブにいつもある時計さ。

 

 

——元々は男性用のウォッチとして誕生した「パシャ」ですが、長らく男女問わずさまざまな人々に愛されています。1985年当時から、現代においても支持されるような性差を超えた普遍的なデザインを生み出していたことについて、あなたはどう思いますか?

そもそも、アクセサリーをジェンダーで区分しようとするのはバカバカしい話だよね。身につけることで自信が湧いたり、美しくなったり、セクシーになったり、クールに思えたり。それが大事なことなんじゃないかな。そして、多くの人に喜んでもらえるデザインであることこそがゴールかと思うよ。

 

 

——円形のダイアルの中にスクエアを描く「パシャ」は、それまでのラウンドウォッチへの挑戦的なデザインです。あなたが表現者として挑戦してきたことはなんですか?

そうだね、うまく言えないけど……。僕は周りの大好きな人々にいつも守られていると感じていて、そのひとたちについての歌詞を書くんだけど。あたかも他の誰も聴くことがないかのように、自分だけに向けて曲を書いて、自分の体験をなんでも曲にしてしまう。そのあとに「これは自分だけが聴くわけじゃない」という事実に向き合うんだ(笑)。だから曲を発表するときは実はとても心地が悪くて、僕にとっては一番チャレンジングな瞬間と言えるかな。

Marc Regas © Cartier

——「パシャ」はタイムレスな時計ですが、デジタルが発達した現代においてタイムレスであることをどう思われますか?

近年では、物事が変化するスピードはとても速くなっているよね。時代の好みやトレンドも、あっという間に移ろってしまう。そんな時代に、タイムレスな何かをつくろうというのは、どんな分野であろうと相当な努力がいるだろう。《カルティエ》はすでにそれを成し遂げていて、偉大だと思うね。キャンペーンを撮影していたとき、これは現代的な表現でもなければ、10年前でも10年後の未来でもないと思ったんだ。つまり、いつの時代にも正しい表現として映る、これこそがタイムレスだと体感した。タイムレスであるのは、本当に美しいことだよね。

 

 

——最後の質問です。前作『ブルーム』に収録されている「ポストカード」という曲は、東京から手紙を書いているシチュエーションですね。日本についての思い出を聞かせてくれますか?

日本では本当に美しい体験ができたし、ここまでクールでインスパイアされる国は他にないよ! ちょっと不思議な話なんだけど、この前友達と「こんな時代だけど、旅行に出かけられるようになったらどこに行きたい?」って話していて。僕のリストのナンバーワンは日本だったんだ。東京は3度訪れたことがあって、2016年にはフジロックにも参加した。次こそはもっと違う都市を探検したいと思うよ。

 

 

Raymond Meyer ©︎Cartier

小さなチェーンで結ばれたリューズは新生「パシャ」のデザインの要のひとつ。ブルースピネルあるいはサファイアのブルーが、リューズの人間工学を高めつつ、洗練された彩りをもたらす。イニシャルの刻印も可能で、リューズを弛めたときのみ垣間見ることのできる控えめな仕様が嬉しい。

Raymond Meyer ©︎Cartier

新たなライフスタイルに呼応し、ブレスレットは着脱可能に。《カルティエ》開発による「クイックスイッチ」システムにより、着用シーンに応じてワンプッシュで容易に付け替えられる。機構はケースの構造に組み込まれているので、表からは見えない。また、メタル製ブレスレットは1リンク単位で長さを調節できる「スマートリンク」システムを採用。道具を使用することなく、リンクの付け外しが可能に。

Raymond Meyer ©︎Cartier

弛みなく前進を続ける《カルティエ》による新生「パシャ」は、ムーブメントも大きく進化を遂げる。新作に搭載されているのは、自動巻きキャリバー1847 MC。ムーブメントの脱進機とシールド部分にリンニッケルを用いた非磁性の部品を使用することで耐磁性を獲得。また、ねじ込み式デザインにより、10気圧(100m)防水を実現する。

パシャ ドゥ カルティエ 35mm、厚さ : 9.37mm スティール ©Cartier
パシャ ドゥ カルティエ 35mm、厚さ : 9.37mm スティール ©Cartier
パシャ ドゥ カルティエ 35mm、厚さ : 9.37mm 18Kピンクゴールド ©Cartier
パシャ ドゥ カルティエ 35mm、厚さ : 9.37mm 18Kピンクゴールド ©Cartier
パシャ ドゥ カルティエ 35mm、厚さ : 9.37mm 18Kピンクゴールド ©Cartier
パシャ ドゥ カルティエ 41mm、厚さ : 9.55mm 18Kイエローゴールド ©Cartier
パシャ ドゥ カルティエ 35mm、厚さ : 9.90mm 18Kホワイトゴールド ©Cartier
パシャ ドゥ カルティエ 35mm、厚さ : 9.37mm 18Kホワイトゴールド ©Cartier
パシャ ドゥ カルティエ 41mm、厚さ : 10.45mm 18Kホワイトゴールド ©Cartier
パシャ ドゥ カルティエ 41mm、厚さ : 10.45mm 18Kピンクゴールド ©Cartier
パシャ ドゥ カルティエ 41mm、厚さ : 10.45mm スティール ©Cartier
Troye Sivan

1995年、南アフリカ生まれ。オーストラリアで育つ。14歳で自作の曲をネットにアップし始め、2012年には自身のYouTubeチャンネルを開設。15年、ファーストアルバム『Blue Neighbourhood』をリリースし、66カ国以上でヒットチャートのトップを飾る。18年、セカンドアルバム『ブルーム』をリリース。20年8月21日、EP『In A Dream』をリリース。

 

【お問い合わせ先】

Cartier Customer Servicecenter 0120-301-757

 

【Pasha de Cartier website】

cartier.jp/ja/maison/Pasha-de-Cartier.html

 

Portrait_Craig McDean © Cartier

 

Edit_Ko Ueoka.

 

SHARE